October 23, 2008

サッカー欧州CL・オールボー、打ち合いの末ヴィジャレアルに敗れる

サッカー欧州チャンピオンズリーグ、グループリーグ第3節が21‐22日、各地で行なわれた。デンマークのオールボーは、敵地でスペインのヴィジャレアルと対戦。先制点を奪うなど健闘したが、激しい打ち合いの末、3対6で敗れた。

前節のマンチェスター・U戦では力の差を見せつけられ0対3で敗れ、さらには国内リーグでは11位と低迷するオールボーにとって、昨季のリーガ・エスパニョーラを2位でフィニッシュした相手との一戦は厳しい戦いになるだろうというのが大方の見方だった。だが、ヴィジャレアルの本拠地エル・マドリガルに乗り込んだデンマーク王者は溌剌とした動きを見せ相手を大いに苦しめた。
オールボーのシステムは過去2戦と同様の4‐1‐4‐1。守備の要ミケール・ヤコブセンが出場停止から復帰しセンターバックの位置に入った。彼とコンビを組むことになったのはスティーブ・オルフェルス。戦前の予想ではオーストラリア代表マイケル・ビーチャムが配置されるのはないかと思われていたが、ブルース・リオク監督は、スピードが持ち味の相手攻撃陣に対して俊敏なこのオランダ人を選択した。

試合は、大方の予想に反しオールボーが主導権を握る。PSVアイントホーフェン所属時代にCL出場経験をもつカスペア・ボーゲルンがカウンターの起点となって右サイドを疾走すれば、中盤の5人は確かなテクニックを武器にヴィジャレアルを脅かす。そして秀逸な動きを見せたのが1トップのマレク・サガノフスキだった。現役ポーランド代表の30歳は、決して大柄ではないにもかかわらず前線でポスト役をこなせば、ときにはファンタジックなプレーを見せ2列目から飛び出してくる選手に鮮やかなラストパスを供給し好機を演出した。さらには、アンドレアス・ヨハンソンのスルーパスにオフサイドぎりぎりで抜け出しゴールも狙う。その様は、イタリアのASローマが採用している「ゼロトップ」の主役、「王子様」ことフランチェスコ・トッティのようだった。
そんなサガノフスキが先制点を奪ったのは、試合の流れから考えれば当然のことだった。19分、カウンターからボーゲルンがドリブルで中央を駆け上がり、左サイドのアナス・デュエにボールを預ける。デュエは、左足でゴール前へピンポイントのクロスを送る。これをサガノフスキがダイビングヘッドで合わせ、均衡を破った。
先制後もオールボーは試合を支配する。先制点をアシストしたデュエが今度はゴールを狙い、相手GKを慌てさせた。試合はオールボーのペースだった。
だが、一瞬のスキをつかれ同点に追いつかれてしまう。28分、左サイドを崩され、最後はジュゼッペ・ロッシに決められた。すると今度は33分、クリアのこぼれ球をホアン・カプデビラがワントラップから狙いすましてボレーを放つ。ボールはきれいな弧を描いてオールボーゴールに吸い込まれていった。
逆転を許したオールボーだが、意気消沈することなく果敢に攻める。すると36分、マーチン・ペデアセンのパスにサガノフスキが見事なダイレクトプレーでトーマス・エネボルドセンへ。完全に抜け出したこのデンマークU‐21代表のMFは相手GKの動きをよく見てチップキックで合わせ、同点ゴールを決めた。ハーフタイムを告げるホイッスルが鳴ったとき、「いける」と手応えを感じたサポーターは少なくなかったはずだ。それほど試合内容は拮抗していた。いや、見方によっては格下と思われていたオールボーのペースだった。

だが、後半に入ると試合は一転する。前半は様子見だったのかと思わせるほど、ヴィジャレアルは前線から激しいプレスをかけてオールボーにボールを回させない。また、前半素晴らしい動きを見せていたサガノフスキには厳しいマークがつくようになり、サガノフスキは前半のように前線でタメを作れなくなった。
すると67分、オールボーにとって悔やんでも悔やみきれない場面がやってきた。マルコス・セナのロングシュートがカリム・ザザの正面へ。だが、過去2試合、そしてこの試合でも素晴らしいセーブを連発してきたこの33歳はボールを正面に弾いてしまう。これを、後半から出場のホセバ・ジョレンテにつめられまたしてもリードを許してしまう。この3分後、激しいプレスによって自陣でボールを奪われると、またしてもジョレンテに決められ、リードを広げられてしまった。
意地を見せたいオールボーは77分、左サイドからのフリーキックをヨハンソンが頭で合わせ1点差に。だが、後半の両チームの出来を考えればこの得点はもはや焼け石に水だった。79分にロベール・ピレス、84分にはジョレンテと立て続けに失点したオールボーにもはや戦う力は残っていなかった。

後半こそ相手のプレスに苦しみほとんど何もできなかったオールボーだが、前半に限っては互角あるいはそれ以上の出来だった。リオク監督も「選手たちを誇りに思う」と満足そうなコメントを残している。決勝トーナメント進出はもはや絶望的になってしまったが、3位に入るのは十分可能だ。ここまで同じく勝ち点1のセルティックには敵地で引き分けており、またこれまで試合内容でもオールボーのほうが勝っているのは明白。UEFAカップ出場は十分に射程圏内だ。

※23日、オールボーはリオク監督の解任を発表した。CLでここまで未勝利であること、そして国内リーグでの不振が原因と見られている。
新監督の発表は来年となっており、それまではアシスタント・コーチのアラン・クーン氏がチームの指揮を執ることになっている。

ヴィジャレアルCF6‐3オールボーBK
19分 マレク・サガノフスキ(0‐1)
28分 ジュゼッペ・ロッシ(1‐1)
33分 カプデビラ(2‐1)
36分 エネボルドセン(2‐2)
67分 ホセバ・ジョレンテ(3‐2)
70分 ホセバ・ジョレンテ(4‐2)
77分 アンドレアス・ヨハンソン(4‐3)
79分 ロベール・ピレス(5‐3)
84分 ホセバ・ジョレンテ(6‐3)

GK
カリム・ザザ
DF
カスペア・ボーゲルン
ミケール・ヤコブセン
スティーブ・オルフェルス
マーチン・ペデアセン
MF
トーマス・アウグスティヌセン
アナス・デュエ
アンドレアス・ヨハンソン
トーマス・エネボルドセン
イェッペ・クート
FW
マレク・サガノフスキ



swe1707 at 23:59コメント(0)トラックバック(0)  この記事をクリップ!
デンマーク(サッカー) 

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